FC2ブログ

≫ EDIT

忍風・6【秘剣の果て】 

忍風6  忍風6-扉絵
忍風・6【秘剣の果て】 三洋社 定価150円
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・

・小島剛夕(秘剣の果て)60P
・村橋わたる(誇りよくたばれ)
・都島京弥(伊賀四鬼)
このストーリーには後の作品に影響を与える要素が詰め込まれています。 「腰抜け」、「伊吹剣流」、「隠密」、「群盗」などキーワードがちりばめられています。 関連作品をご紹介するときに触れてみたいと思います。 しかし武士の世界とは不条理なものです。



関ヶ原以来天下は徳川の治めるところとなり、かつて勇猛を誇った武芸者たちも必要を認められず行く場所を失っていた。そして食を得る道もなくなり全国各地で野武士崩れの群盗となり暴れまわっていたのである。黒風党と名乗る6人の武芸者がそれであった。奥州から江戸へ向かう街道沿いの藩に武芸試合を申し込みことごとく打ち破り江戸への距離を縮めていた。


とある小藩。今まさに黒風党の挑戦を受け、彼らを迎え撃つべく作戦を立てていた。真っ向から勝負を挑んでも勝てる相手ではなかった。藩の中でも腕に覚えの千束丞馬の作戦が取りあげられ実行に移されることになった。しかしその作戦に只一人異議を唱えるものがいた。草陰小平次という新参者で藩内でも腰抜けと評判の男だった。金子を与え、よけて通ってもらうという彼の意見は当然取りあげられるはずもなかった。


しかし黒風党には千束丞馬の作戦は通用しなかった。藩士たちは次々に討ち死にし、千束丞馬の命運も尽きるかと思われたそのとき・・・!黒風党に立ち向かう一人の武士がいた。それは腰抜けと評判の草陰小平次であった。そして千束丞馬は信じられない光景を目の当たりにする。


常人ではとうてい習得不可能とされる伊吹夢幻流を使い、草陰小平次が黒風党を次々に討ち果たしていったのだ。すべてが終わった。千束丞馬は黒風党を討ち果たした英雄として迎えられ草陰小平次は相変わらず腰抜けよと後ろ指を差されていた。


しかし真実はこの草陰小平次のみが知っているのだ。千束丞馬の心は不安で慄いていた。やがて不安は増大し卑怯にも鉄砲隊を引き連れて草陰小平次を闇討ちする。公儀隠密として・・・!


最後の力を振り絞り千束丞馬と刺し違えながら草陰小平次はつぶやいた。「ただの百姓でいればよかったものを・・・なぜ、武士などに憧れたのか・・・おろかな俺だった。」

コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する
この記事のトラックバックURL
 カレンダー
10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
 プロフィール

風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

 月別アーカイブ
 ブロとも申請フォーム
 QRコード
QRコード
 ブログ内検索