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オール怪談28【鬼あざみ】 

オール怪談28 オール怪談28-扉絵 オール怪談28-口絵  
オール怪談28  【鬼あざみ】
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(S37/3)掲載作品
・顔(浜慎二)
・鬼あざみ(小島剛夕)
・雪にささやく少女(北風三平)
・悲しき青春(龍鉄也)

画像はマンチュウ様提供(『漫画図書館青虫』にて撮影)



「ああっ!又あの少女がじいっと心の中まで見すかすように俺を・・・おれを・・」
星雲の夢やぶれた俺が、冷酷な世に反抗して犯した罪!
いや、罪ではない筈だ!それゆえ俺にむくいてくる罰などはない筈なのに!・・・・・・

自分勝手な理屈で、老婆を殺害し金を盗んだ佐十郎。その金は世間から悪徳婆と陰口を叩かれながらも聾唖の孫のために貯めていた金だった。その金を賄賂に使い出世を企む佐十郎だったが・・・。無惨にも殺された老婆の呪いが聾唖の少女に乗り移り・・・。耳も聞こえず口もきけないはずの少女が発した言葉!「オカネカエシテ・・・」そして賄賂に使った小判にはどす黒い血が!

結局は良心の呵責に耐えかねて自滅の道を歩む佐十郎。鋭いとげを持ち毒々しく咲く鬼あざみでもいつか世に認めさせるはずだった。狂った佐十郎に老岡っ引きがつぶやく。「あざみはどんなにしたってあざみさ。とげだらけの毒々しい花は美しい花園には咲けないのさ。」
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この作品は以下の2冊に再録されています。

・小島剛夕シリーズ・7/ひばりコミックス・No.13/「雨のおらんだ坂」S43/3/1
・オール怪談63/S40

なお、コミックmagazine (S43/11/12)に「時代怪奇・鬼あざみ」として書き直されています。

初出はこの「オール怪談・28」と思われます。「オール怪談・28」の扉絵は「雨のおらんだ坂」に再録されているものと同じですが、「オール怪談・63」に再録されている「鬼あざみ」は6ページ(扉絵含む)のカラーページが追加されています。本文と比べてみると明らかに絵柄が違っています。再録するにあたって画き足されたものと思われます。(「オール怪談・63」のカラー扉絵は『小島剛夕の世界』に掲載しています。)
オール怪談 | TB(1) | CM(0) [ 2007/02/20 15:13 ]
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怪談怪談(かいだん)とは、怖さや怪しさを感じさせる物語の総称。日本古来のものを限定して呼ぶ場合もある。中でも、四谷怪談・皿屋敷・牡丹灯籠の三話が、日本三大怪談とされている。怪談は「夏の風物詩」とされるが、真冬の怪談もまた趣深いものである。.wikilis{font-si
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風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

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