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【花の濡れ燕】 10 

花の濡れ燕   花の濡れ燕-口絵
「花の濡れ燕」 昭和37年3月
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剛夕作品には「その他・貸本時代の作品」にUPした『剣と心に宿るもの』を原点として宮本武蔵を扱った作品が数多くあります。この作品は武蔵の好敵手として名高い佐々木小次郎に焦点をあてた物語です。
佐々木小次郎といえば、「オール怪談53」に『勝負』(S39/6)という作品が掲載されていますが、こちらはちょっとひねったストーリーになっています。後日詳細を掲載いたします。



小太刀をもって流儀とする富田流を学びながら長刀を使った刀法を編み出す小次郎だったが師に疎まれ破門される。互いに心を通わせてきた兎弥を振り切り果てしない剣の旅に出る小次郎。師に許された試合とはいえ兎弥の兄を斬ってしまった小次郎は兎弥とのささやかな幸せより剣の道に生きる決心をしたのだった。


平馬(小次郎の友人で実は心から兎弥を好いている)とともに小次郎の後を追う兎弥・・・。しかし運命の悪戯か、行く先々で小次郎とすれ違う。一方小次郎は名だたる剣法者100人から小柄を盗むことが夢だという不思議な和尚の言うままに京を目指す。京では生涯の宿敵武蔵と出会い互いに火花を散らす。


兎弥は小次郎と戦わんとしている武蔵と相対していた。兎弥の心はすでに落ち着いていた。互いに求め合う魂あらば小次郎と逢えてもいた・・・。兎弥は小次郎への想いを断ち切ろうとする。その心を知ってか知らずか、小次郎は美しい琉球娘、美美の舞から秘剣燕返しを編み出す。


運命の決闘の日、小次郎は船島で武蔵を待ち続けていた。遙か沖を美美を乗せて琉球に帰る船が行く・・・。やがて太陽を背に現れた武蔵。小次郎が投げ捨てた刀の鞘を見て武蔵は叫んだ。「我勝てり!刀の鞘を捨てたは勝って刀を鞘に納める心なしと見ゆる。」


勝負は一瞬にして決まった。秘剣燕返しは武蔵の額の鉢巻を両断した。「勝った!・・・ゆ・・・、夢が・・・。」微笑を浮かべて小次郎は浜ぐるまの花の上に倒れこんだ。

長篇大ロマン | TB(0) | CM(0) [ 2007/02/15 16:15 ]
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風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

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