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【連載第5回】 B6判 「南海菩薩剣」 

(解題)
ひばり書房発行。 本編128ページ。 「ひばりの漫画全集」第397巻として昭和34(1959)年2月頃に出版された。 「倭寇」と恐れられた「八幡船」の海賊を題材にした野心作。 山岡荘八か村上元三あたりの小説からインスパイアされたと思われる。 両親を海賊に殺された少年と、海賊の頭領の息子でありながら海賊を嫌って出奔し幕府の海事奉行目付となった青年が主人公。 女っ気が少ないのも特徴。 熱い男の世界をダイナミックに描写し、爽快感に満ちた明るい一作である。 湿っぽい印象が強い小島作品の中では異色作と言えよう。 個人的には好きな作品。

(補足/by風かをる)
成瀬氏が個人的に好きとおっしゃっている『南海菩薩剣』は剛夕先生も気に入っていらっしゃったようです。 後年、ボーイズライフという雑誌に『海原の剣』と改題し、ストーリーはほぼ忠実に描きなおしています。 ボーイズライフ掲載の『海原の剣』に関してのあらすじ等は2014年10月6日の【閑話】をご参照ください。  なお、『山岡荘八か村上元三あたりの小説からインスパイアされたと思われる。』という部分では1958年に発行された村上元三作「八幡船」が思い当たります。 この作品は1960年「海賊八幡船」というタイトルで、映画化されています。(東映・大川橋蔵主演)


※「あらすじ」は<続きを読む>クリック

南海菩薩剣・表紙 南海菩薩剣・扉絵 南海菩薩剣・P12

南海菩薩剣・P87 南海菩薩剣・P125 南海菩薩剣・P127




(あらすじ)
江戸時代初期の九州・平戸が舞台。 両親を海賊に殺された少年村上門太郎は、港で「八幡船」の海賊と喧嘩しているところを道門壮四郎と名乗る武士に助けられる。 壮四郎は、平戸の海賊を取り仕切る頭領・道門重正の息子であったが、海賊を嫌って出奔し幕府の海事奉行目付となって帰ってきたのだった。 彼の任務は、海賊達を束ねて幕府直属の水軍を編成することであった。 門太郎の才能を見抜いた壮四郎は、新しい水軍の頭領とすべく、門太郎を鍛え上げる。 しかし海賊の頭領を夢見る夕霧左近は、門太郎と壮四郎の存在を疎ましく思って裏切り、凶暴な海賊「黒龍」と手を組んでしまう。
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風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長編大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

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