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怪談13 【花と闇】 

昭和34年7月頃の発刊と推測されます。

<怪談13>
・人魚(山下よしお)
・見知らぬ少女(太田康介)
・エジプト奇談(山内かつよし)
・雨の雫(久慈あきら)
・生きていた船客(天乃英夫)
・戦慄の片腕(平田昭吾)
・花と闇(小島剛夕)20P

※画像クリックで大きな画像がご覧いただけます。


怪談13  怪談13(扉絵)




日本一と噂される面師、「万亀」のもとにやがては都に上り十六代将軍となる足利義信が訪れ、自分の顔を写し取った面を依頼する。義信の顔ではなく心を写し取ろうと意欲を燃やす万亀。万亀には「よしの」という美しい娘がいた。よしのは義信に思いを寄せ、まだ見ぬ都に憧れる。


万亀は精魂込めて打った面に死相が現れ、驚愕する。「こんなはずでは・・・」しかし何度打っても面に現れる死相。なかなか完成しない面にいらだつ義信。なんとしても不吉な面は渡せないと拒む万亀。


一方、義信とよしのは琵琶と笛が取り持つ縁で密かに思いを通わせていた。そして父万亀があれほど渡すことを拒んだ面を義信に渡してしまう。そこに現れる刺客。よしのは義信を逃がすために義信の面をかぶり刺客の手にかかって果てる。


よしのの思いが通じてか面からは死相が消え、穏やかな微笑をたたえていた。万亀は自分の腕の未熟さから死相が現れたのではなく義信の「死の影」を写し取っていたことに気付く。そして愛する義信の身代りになった娘が満足して死んでいったことを穏やかな微笑に感じ取った。


自分はやはり日本一の面師だ!万亀の笑い声が闇夜にいつまでも響いていた・・・


【資料】
この作品は岡本綺堂の『修善寺物語』に題材を得ているようです。人物構成は変えてありますが、面に死相が現れる、娘が面をかぶり身代りになる、自分の打った面が依頼人の運命を写し取っていたことに満足する・・・。など大筋では似通っています。

怪談 | TB(0) | CM(0) [ 2007/02/07 15:28 ]
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風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

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