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【連載第6回】 B6判 「忍法!!黒い影」 

(解題)
ひばり書房発行。 本編128ページ。 「ひばりの漫画全集」第417巻として昭和34(1959)年4月頃に出版された。 小島剛夕が漫画家として初めて描いた本格的な忍者もの。 小島が好んで描く女忍者「おぼろ」の原型と言えるキャラクターも登場。 甲賀忍法帖を巡る甲賀と伊賀の争いがメインストーリーだが、主人公小平太の出生の秘密や小平太を嫌う多聞との確執、逆臣に乗っ取られた夕月城の話、謎の忍者「黒い影」の存在など、いろいろな要素を詰め込み過ぎて、少々まとまりに欠けるのが残念である。 絵はさすがに上手。

※画像は雑誌からのスキャン
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忍法!!黒い影・表紙  忍法!!黒い影・P1

忍法!!黒い影・P37  忍法!!黒い影・P69


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【連載第5回】 B6判 「南海菩薩剣」 

(解題)
ひばり書房発行。 本編128ページ。 「ひばりの漫画全集」第397巻として昭和34(1959)年2月頃に出版された。 「倭寇」と恐れられた「八幡船」の海賊を題材にした野心作。 山岡荘八か村上元三あたりの小説からインスパイアされたと思われる。 両親を海賊に殺された少年と、海賊の頭領の息子でありながら海賊を嫌って出奔し幕府の海事奉行目付となった青年が主人公。 女っ気が少ないのも特徴。 熱い男の世界をダイナミックに描写し、爽快感に満ちた明るい一作である。 湿っぽい印象が強い小島作品の中では異色作と言えよう。 個人的には好きな作品。

(補足/by風かをる)
成瀬氏が個人的に好きとおっしゃっている『南海菩薩剣』は剛夕先生も気に入っていらっしゃったようです。 後年、ボーイズライフという雑誌に『海原の剣』と改題し、ストーリーはほぼ忠実に描きなおしています。 ボーイズライフ掲載の『海原の剣』に関してのあらすじ等は2014年10月6日の【閑話】をご参照ください。  なお、『山岡荘八か村上元三あたりの小説からインスパイアされたと思われる。』という部分では1958年に発行された村上元三作「八幡船」が思い当たります。 この作品は1960年「海賊八幡船」というタイトルで、映画化されています。(東映・大川橋蔵主演)


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南海菩薩剣・表紙 南海菩薩剣・扉絵 南海菩薩剣・P12

南海菩薩剣・P87 南海菩薩剣・P125 南海菩薩剣・P127


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風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

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