FC2ブログ

≫ EDIT

【連載第29回】小島剛夕長篇大ロマン17 お小姓吹雪 

17 お小姓吹雪

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年10月頃に出版された。 織田信長のお小姓として有名な森蘭丸が主人公の絢爛豪華な戦国絵巻。 主君・信長と恩人・明智光秀の間で板挟みになる蘭丸の苦悩、光秀の娘・蓉(よう)と蘭丸の恋、信長の姪・千草の嫉妬などが描かれる。 通俗的で平凡な題材ながら、卓越した構成力で一気に読ませる。

(あらすじ)
森三左ヱ門の遺児・森蘭丸は、明智光秀のおかげで織田信長のお小姓に取り立てられる。 信長の姪・千草は、蘭丸に恋心を抱くが、蘭丸は光秀の娘・蓉と恋に落ちる。 千草は二人の関係に嫉妬し、それは信長の知るところとなる。 信長は千草を実の娘同様に溺愛し、千草と蘭丸を結婚させるつもりであった。 以前から確執のあった信長と光秀の関係はさらに悪化し、その板挟みとなって蘭丸の苦悩は増すばかりであった。 そして、ついにその時は来た…。

(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「お小姓吹雪」参照

29-01.jpg 29-02.jpg

29-04.jpg 29-03.jpg

29-05.jpg 29-06.jpg


≫ EDIT

【連載第28回】小島剛夕長篇大ロマン16 春秋走馬燈 

16 春秋走馬燈

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年9月頃に出版された。 作者自ら「燈(ともしび)シリーズ三部作」と名付けた幕末ものの第一作。 幕末から西南戦争にかけての激動期を背景に、仇敵の間柄にもかかわらず恋に落ちてしまった男女の苦悩を描く。 大きな時代の激流に飲み込まれた恋物語はありふれた題材だが、人妻が夫の仇を愛するというこれまでのシリーズにはない大人の恋愛を描いた点が新鮮である。 この作品あたりから艶麗な画風にさらに磨きがかかってくる。

(あらすじ)
主君・石河土佐守に裏切られ恋人の雪絵を喪った曽笛辰之介は、左遷先の飛騨高山で無為な日々を送っていた。 だが、幕末風雲急を告げ、官軍が錦の御旗を押し立てて江戸へ進軍するのを聞くや、俄かに復讐の念沸き起こり、辰之介は江戸に立ち戻る。 石河を斬り殺し復讐を果たした辰之介だったが、彼の心に去来するのは虚しさだけであった。 生き甲斐を完全に失った辰之介は、石河の遺言を聞き入れ、その妻・八重を実家のある九州熊本へ送り届けることになった。 八重は驚いたことに、亡き雪絵に生き写しであった。 戊辰戦争の混乱の中、辰之介と八重は熊本への道を急ぐ。 道中、二人は仇の間柄でありながら徐々に心を通わせるようになる…。

(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「春秋走馬燈」参照

28-01.jpg 28-02.jpg 28-03.jpg

28-04.jpg 28-05.jpg 28-06.jpg


≫ EDIT

【連載第27回】小島剛夕長篇大ロマン15 小袖葛の葉 

15 小袖葛の葉

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年8月頃に出版された。 「恋しくば尋ね来て見よ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」の歌で有名な「葛の葉狐」の伝説に基づいた作品。 人間の男と恋に落ち子供まで儲けてしまった女狐の悲恋を描く。 本が出る約三ヶ月前の昭和37年5月1日に、同じ題材を扱った映画「恋や恋なすな恋」が公開されており、小島剛夕は「やりにくかった」と読者欄「花のたより」の中で語っている。 ちなみに「恋や恋なすな恋」は、「宮本武蔵」「飢餓海峡」の内田吐夢が監督し、大川橋蔵と嵯峨美智子が主演した。

(あらすじ)
陰陽師・賀茂保憲の内弟子である安部保名は、ある日、狩人の矢を受けた老婆姿の狐を救う。 老狐の孫娘・おコンは人間の男である保名に恋心を抱くが、保名は保憲の養女・葛の葉との婚礼を控えていた。 ちょうどその頃、帝は病に臥し、相次ぐ天変地異によって人々の心に不安が絶えることはなく、各地に騒乱や飢饉が起きていた。 未曽有の国難に対処するべく、中国に渡って白道仙人から「金烏玉兎集」という陰陽道の秘巻を譲り受けろとの命令が保名に下った。 葛の葉との婚礼を延期して唐土の国に渡った保名。 彼の無事を毎日祈願する葛の葉は、ついに病に倒れ、保名の帰りを待たずして他界する。 死に目に会えなかった保名は、悲嘆の余り正気を失い、行方不明となる。 当て所もなく彷徨う保名の目の前に、死んだはずの葛の葉が現れる。 それは保名を慕う女狐・おコンが変化した姿だった。

(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「小袖葛の葉」参照

27-kosodekuzunoha-01.jpg 27-kosodekuzunoha-02.jpg 27-kosodekuzunoha-03.jpg

27-kosodekuzunoha-04.jpg 27-kosodekuzunoha-05.jpg 27-kosodekuzunoha-06.jpg


≫ EDIT

【連載第26回】小島剛夕長篇大ロマン14 朝顔日記 

14 朝顔日記

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年6月頃に出版された。 人形浄瑠璃の「生写朝顔話」(通称は「生写朝顔日記」または「朝顔日記」)が元ネタである。 この時代物の人形浄瑠璃の主人公は宮城阿曽次郎(のちに駒沢次郎左衛門)と深雪のカップル。 この宮城阿曽次郎のモデルは、江戸時代前期の陽明学者・熊沢蕃山。 熊沢蕃山は、「近江聖人」と称えられた中江藤樹の門人であり、岡山藩池田家の藩政改革に取り組んだ人物。 人形浄瑠璃の元ネタとなったのは、蕃山の作と伝えられる小唄である。 人形浄瑠璃の知識がない人には、どうして熊沢蕃山が主人公で若き日の名前を宮城阿曽次郎というのか、さっぱりわからないだろう。 もっとも、感傷的な悲恋話は小島剛夕の得意とするところであり、基礎知識がなくても充分面白く読める。

(あらすじ)
不逞の輩から助けたのをきっかけに、宮城阿曽次郎は深雪と深い恋に落ちた。 深雪は備前岡山藩池田家の重役の娘であった。 阿曽次郎は、近江国小川村にいる陽明学者・中江藤樹の門下に入り、勉学に励む。 やがて深雪は藩主の命により父と共に岡山へ帰郷することになった。 彼女に一目会って別れを告げようと願う阿曽次郎はであったが、深雪に想いを寄せる粗暴な伊丹弥十郎が阿曽次郎の行く手を阻む。 二年後、岡山藩の藩政改革のため、中江藤樹の代理として門人の熊沢蕃山が赴任することとなった。 藩主の肝煎りで蕃山と深雪の縁談話が持ち上がる。 熊沢蕃山こそ宮城阿曽次郎その人であったが、改名の事実を知らぬ深雪は、蕃山と顔を合わす前に家出してしまう。

(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「朝顔日記」参照

26-asagaonikki-01.jpg 26-asagaonikki-02.jpg 26-asagaonikki-03.jpg

26-asagaonikki-04.jpg 26-asagaonikki-05.jpg 26-asagaonikki-06.jpg


≫ EDIT

【連載第25回】小島剛夕長篇大ロマン13 お七狂乱  

13 お七狂乱

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年6月頃に出版された。 恋する気持ちが募り過ぎて放火事件を起こしてしまった八百屋お七の有名なお話を題材にした一作。 火あぶりの刑に処されたという事実を大胆に改変してハッピーエンドとしたところに、純情一途なお七への作者小島剛夕の哀れみが感じ取られる。

(あらすじ)
お七と吉三郎の出会いは、喧嘩だった。 吉三郎が亡父の仇討を断念し寺小姓となって去る時も、お七は胸の内にある淡い恋心を理解できぬまま、意地の張り合いから吉三郎と喧嘩別れをしてしまう。 月日が経つに連れて、その想いが恋であることをお七は知るようになる。 そして「振袖火事」と呼ばれる明暦の大火の日、避難所の寺でお七は吉三郎と再会する。

(補足/by風かをる)カテゴリ『長篇大ロマン』、「お七狂乱」参照

25-ositikyouran-01.jpg 25-ositikyouran-02.jpg 25-ositikyouran-03.jpg

25-ositikyouran-04.jpg 25-ositikyouran-05.jpg 25-ositikyouran-06.jpg


≫ EDIT

【連載第24回】小島剛夕長篇大ロマン12 絵島生島 

12 絵島生島

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年5月頃に出版された。 江戸時代を代表する大スキャンダル「江島生島事件」を読者の要望に応えて漫画化。 歌舞伎役者の意地と幕府内の権力争いに翻弄された愛を哀愁たっぷりに描く。 長谷川時雨の戯曲「江島生島」や船橋聖一の小説「絵島生島」から多大な影響を受けている一編。 なお、「絵島」の名前は、本来は「江島」が正しいらしい。

(あらすじ)
若手の歌舞伎役者・生島新五郎と江戸城大奥の奥女中・絵島は、実は幼馴染だった。 絵島がまだお初と名乗っていた年端も行かぬ頃から二人は相思相愛の間柄であったが、大奥の権力抗争が二人の将来に暗い影を落とす。 新五郎の兄吉五郎は、権力者の茶屋遊びのお相手が過ぎて無礼討ちとなる。 また、新五郎は奥女中・宮路からの誘いを断ったために嫌がらせを受け、お初は宮路の推挙により大奥へ奉公に出されることになってしまう。

(補足/by風かをる)カテゴリ『長篇大ロマン』、「絵島生島」参照

24-esimaikusima-01.jpg 24-esimaikusima-02.jpg 24-esimaikusima-03.jpg

24-esimaikusima-04.jpg 24-esimaikusima-05.jpg 24-esimaikusima-06.jpg


≫ EDIT

【連載第23回】小島剛夕長篇大ロマン11 南海の美少年 天草四郎 

11 南海の美少年 天草四郎

(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年4月頃に出版された。 前作『花の濡れ燕』に掲載の次号予告には、「東映映画化決定の話題作!!諸君おなじみの大川橋蔵の秘める優美さに抗して、われらが巨匠小島剛夕が艶麗の筆もて立ち向かう傑作!!」と大きく宣伝されているが、この大川橋蔵出演の「東映映画化決定の話題作!!」というのは「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」の大島渚が東映京都撮影所で唯一監督した「天草四郎時貞」(昭和37年3月21日公開)のことである。 大島渚と大川橋蔵という顔合わせがミスマッチであるのは言うまでもないが、大島渚監督作品に小島剛夕が対抗するという構図も奇妙であることに変わりはない。 肝心の小島作品の中身はどうかと言うと、「島原の乱」という新味のない題材に大胆な設定と解釈で挑んだ野心作である。 キリスト教の信者ではない記憶喪失の少年が、「天童」と祭り上げられ、ついには総大将として民衆を率いて幕府軍と戦う。 虚構の存在が真実の存在となり、そしてまた虚構へと戻るまでを描く。

(あらすじ)
幕府のキリシタン弾圧が日に日に厳しさを増す九州・天草。 名前以外過去の記憶を一切喪失した少年・四郎は、キリシタン弾圧の惨状を目の当たりにする。 信徒たちはルソンからの船で救世主「天童」が到着するのを心待ちにしていたが、長崎奉行所の役人達に待ち伏せされ、矢を受けた「天童」は付き添いの神父とともに海中へ消える。 瀕死の「天童」達を救ったのは、四郎だった。 四郎は「天童」達を手当てする。 どうやら彼には医術の心得があるらしかった。 身についたことや言葉・文字は覚えているものの、両親のことなど過去の出来事は一切思い出せない四郎だった。 やがて、四郎の手当ての甲斐もなく、「天童」はこの世を去り、付き添いの神父も精根尽きて後を追うように死んでしまう。 二人は今わの際に四郎に言う。 新しい「天童」となってキリシタン宗徒を救ってほしい、と・・・。

(補足/by風かをる)カテゴリ『長篇大ロマン』、「南海の美少年 天草四郎」参照

23-amakusasirou-01.jpg 23-amakusasirou-02.jpg 23-amakusasirou-03.jpg

23-amakusasirou-04.jpg 23-amakusasirou-05.jpg 23-amakusasirou-06.jpg


 カレンダー
05 | 2019/06 | 07
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
 プロフィール

風かをる

Author:風かをる
その旅は昔々店じまいをした貸本屋さんから譲っていただいた数冊の「長篇大ロマン」から始まりました。
小島剛夕作品に魅せられてン十年。果てしない探求の旅が続いています。

 月別アーカイブ
 ブロとも申請フォーム
 QRコード
QRコード
 ブログ内検索